2018年を振り返って

富山薬窓会近畿支部の皆様、

2018年は残すところ数日となりましたが、この機に今年もお世話になりました近畿支部の皆様に改めて御礼を申し上げます。

今年も仕事柄、母学は当然、富山へ幾度となく通わせていただきました。
定宿としているホテルグランドスタッフの方にも顔を覚えられました。
11月終わりのホテルチェックインの際に「安居様、今年25泊目でございます。」と、このホテルでの自分の上客ぶりを認識させられました。
出張も含めて旅費節約の方策を講じなければと反省しています。

母学に貢献することを昨年からお約束しておりましたが、今年は少しお役に立てたのかなと感じています。

第一に、稲田裕彦富山薬窓会会長、酒井秀紀薬学部長のお計らいで、7月に「薬学経済特別講義」を担当させていただきました。
近畿支部の方々も何名か講師として招聘されているこの講義シリーズにて、薬学部3年生を対象にお話をさせていただきました。
奇しくも研究職の私に経済を語らせるとは、講師選定が大胆だなと思ったのですが、未熟ながらも経済の講義をさせていただいたつもりです。
そのせいか「戌は笑う」と言いますが、戌が暴れた、といった感が拭えない1年になってしまった感があります。

聴講した学生の評価はわかりませんが、講義では最小限の私の想いを届けられたと思っています。
ある学生が「同窓生なので掛け値なしに助けてあげたい」との言葉に感動しました、と私に伝えてきました。
逆に私もその言葉に助けられましたが、それと同時に同窓会教育がどれだけ重要なのかを教えられた気がします。

第二に、私の所属機関が富山県事業に参画することが決定し、今後10年間母学薬学部の創薬研究を後方支援することとなりました。
富山県の産官学を挙げて行う事業で、創薬研究分野における若手人材育成と地方大学活性化を目標としています。
富山に住んでいた私にとって、この事業参画はこの上もない嬉しさの反面、成功させなければならないという精神的重圧もあります。
全国から憧れの学徒をどう富山に集められるか?それを自問自答せよ、と人見先輩からも諭された通り、数少ない経験を惜しみなく提供する心構えを以って臨むつもりです。

偉そうな能書きをたれても、本業はうまくいっているの?と突っ込まれそうです。もちろん、それも大事ですが、今は近畿支部の運営に注力しなければ!です。
今年の反省は、近畿支部の若い方と話がなかなかできなかったことでしょうか。
毎年現レジームの転換を目標に掲げているにもかかわらず、手立てを講ずることをしなかったのは私の落ち度です。
魅力のないヒトと組織は淘汰されていくのは世の常ですが、皆様に見限られないうちに来年こそは若手対策に取り組みたいと考えております。

世の中は異口同音に「平成最後の・・・」と唱えて久しく、(歴史を振り返るのは重要ですが)後ろ向きに終止している模様です。
視点を変えれば、「新たな始まりに向けた準備時期」であり、前向きに夢(ビジョン)を大いに語ることが許される年でもあるかと思います。

私の物事の進め方がゲリラ的だとよく言われますが、分析すると「戦術」としては確かにそうだと感じます。
OODA Loop・・・富山薬窓会近畿支部の将来と称して、ニンジン(ビジョン)をぶら下げ、多様な先輩後輩をよく観察し(Observation)、協力してくれそうなヒトを瞬時に見極め(Orientation)、一緒に汗をかいてもらう(Action)。
そしてまた必要があれば標的(人材)を見直す(Loop)。
これを短いスパンで繰り返し、より多くの近畿支部の方々に会運営に携わっていただければ幸いです。

2019年は、より一層富山薬窓会近畿支部の方々とお会いできることを願っております。

皆様のご健勝を祈念して。

2018年12月

安居 輝人 76回(平1)